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スイーツ(漢)

ブログ、最近酒の話ばかり、とのご指摘を受けたので
たまには甘いものラブ☆路線で。

「おいしいもの」紹介本はたくさんでていますが、どうしても
雑誌的読み捨て感が強くなってしまいます(データが古く
なってしまったりするので仕方ないのですが)。
とりあえずちゃちゃっと読めればいい本を安価で手に入れる
のも町の古本屋っぽくていいかもしれません。

今日ご紹介するの「おすすめ♪おいしいスイーツ」本です。
しかもスイーツ!嗚呼……(照れてます)

まぁ、フツーの本だったらわざわざブログでは紹介しません。

スイーツといえば(笑)とすっかりペアになってしまった
昨今ですが、これはスイーツ(漢)な、甘味道を究めた
骨太でどすんと魂に響く本。その名も

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『第62代横綱 大乃国の全国スイーツ巡業』芝田山 康著
日本経済新聞社 2006年刊 630円

ともすればネタっぽいタイトルですが、芝田山親方が筋金入りの
甘いもの好きと知っていれば見る目も違ってくるのでは?

帯にある「男が甘党で何が悪い!」というなんとも力強い言葉に
がーんとくるではありませんか!

コソコソと恥ずかしがらずに、好きなものならどうどうと喰え、
という態度には勝負の世界で生き抜いてきた潔さが感じられます。

この本はとにかく「全国スイーツ巡業」勝負の心得・入門編・稽古編
というページが秀逸です。間に合わせの菓子に甘んじるな、とか
お菓子レシピの選び方、食べる楽しみだけでなく作る楽しみ(エプロン
姿の親方や、直筆ロールケーキレシピの写真まで載っています)まで
なんと硬派な菓子道の手ほどきでしょうか。
お菓子を片手にした親方のニッコリ笑顔との対比がいいのです!!!

肝心のカタログ部分もさすがは芝田山親方。信頼してよし。
万松庵の納屋橋饅頭とか、北華楼のバウムクーヘンとか和洋問わず
どれもこれも「そうそう!これおいしかったー」と思うお菓子がずらり。

親方直球のスイーツ愛に満ち満ちた紹介コメントの前には客観的
なんて言葉が霞んでしまいます。親方がそこまで言うなら食べてみたい、
いつの間にか親方とスイーツ談義でもしているような気にさせる
1冊です。

さてさて、この本、グルメ本コーナーに置くべきか、相撲コーナーか。

「自分に正直に、たゆまぬ研鑽をつみ、楽しむゆとりを持て」
これって人生訓の棚がぴったり?
by endoushoten | 2009-06-11 16:27 | 今日の1冊
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