カテゴリ:今日の1冊( 159 )

真摯にほのぼの

うららかな春の休日、iPod touchで人気のゲームTraceをまったりとプレイ。温かみのある懐かしい雰囲気のグラフィックが素敵です。

なんとなく「リトル・コンピュータ・ピープル」を思い出しました。
(家の中で、チマチマとしたドット絵のヒトが生活をするだけ、
という古いゲームですが、ご存知の方は30代後半以上でしょう…)

そんなところへ…

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シンプルな表現なのに、今にも動き出しそうにいきいきと
市井の人々の姿が浮かびます。

クロスステッチといえば北欧!デンマーク刺繍、花糸の母こと
ゲルダ ベングトソンの美しい本が入りました。
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『ゲルダ ベングトソン 刺繍・人生』ヤマナシヘムスロイド 1997年刊
(本体上部小スレあり) 4,200円

ページをめくるごとに、野の花や木々、動物がこぼれ落ちてくるような、
本当に美しい作品ばかりの宝物のような本です。手芸の趣味がない人でもついつい引き込まれてしまうような魅力があります。

この本には、自然のモチーフをどう刺繍に写し取るか、の解説もあり興味深いです。
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原案はそのままドット絵!やっぱりクロスステッチとドット絵って似てるかも!

と思っていたら、みつけたのがこちら↓
クロスステッチデザイナー大図まことのホップ・ステッチ・ジャンプ!展
開催:2009年4月10日(金)- 4月19日(日)※月曜日休館
時間:11:00 - 19:00 ※最終日17:00まで
場所:IID GALLERY(世田谷ものづくり学校)三軒茶屋駅より徒歩15分

刺繍もいろいろ進化していておもしろいですね。
4月、新しい趣味をみつけるのにいい季節です。

              ― 趣味の本 いろいろ揃う 遠藤書店 ―
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by endoushoten | 2009-04-13 16:39 | 今日の1冊

花笑う 心躍る

ポカポカと暖かく、風も穏やかで心が躍るのも不思議はない1日。
ところで踊るっていうのはなんだろう。

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『身体の零度 何が近代を成立させたか』三浦雅士著
講談社選書メチエ 1994年刊 520円
・『ユリイカ』『現代思想』の、そして『ダンスマガジン』の編集長である
氏の力作。ぎゅうっと凝縮された本書をじっくり広げていったら
一体何冊のノートが埋まるんだろう!

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『21世紀への舞踊論』神澤和夫著 
大修館書店 1996年刊 1,050円
・20世紀のモダンダンスから現代へ―。たくさんの作品が
紹介されています。モノクロながら写真も多数。

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『ピナ・バウシュ中毒』楠田枝理子著
河出書房新社 2003年刊 840円
・日本でもファンの多いピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団。
熱烈的マニアで知られる著者の、ダンサー達との仲良しっぷりに
嫉妬を感じつつも、ピナ・バウシュの言葉を聞き出せたのは
彼女だからこそなのだろう、とまたも嫉妬する1冊。

(今日はVollmond。新宿の夜を思い出しながら)
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by endoushoten | 2009-04-09 17:34 | 今日の1冊

騙してる?騙された?

エイプリルフール。零時を過ぎた頃からウキウキと
あちこちのサイトを訪問。わー、Googleマップが
ガチャピンだー♪と喜んだり、エヴァ実写版ネタを
スルーしちゃったり…
なんとなくウソをつかないと損をした気になる1日です。

しかしながら。個人的には「ウソをついてもいい日」というよりも
「なんでも言い訳できて好都合な日」という認識になりつつあります。
失敗もうっかりもぜーんぶ、わざと。
毎日エイプリルフールでもいいのにな。

さて、そんな本日に似つかわしい1冊を。

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『ユダヤ人のブナの木』ドロステ=ヒュルスホフ作 岩波文庫
2007年刊 350円

一見単なるフツーの岩波文庫の版元切れ文庫。

ところが。
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なぜか奥付の作者名が…。ドイツっちゃあ、ドイツではありますが。
もちろん正解はドロステ=ヒュルスホフ。

なぜこんな間違いが???

ちなみに、本作にも「これって誤植なんじゃない?」と注釈がついている
箇所があります。気になった方はぜひ読んでみてください。
読書のきっかけなんてなんだっていいのですから!

今日から、新しい生活がスタートした皆様へ。
環境になじむまでいろいろ大変かもしれませんが
「完璧な人間なんていないのよー」と気楽にとらえ
めげずにのらりくらりとがんばりましょう。

(がんばりきれなくなったら、
 心のオアシス古本屋へどうぞ♪)
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by endoushoten | 2009-04-01 16:16 | 今日の1冊

遠藤書店 夏の文庫100冊 【18】

あぁ、ヘッダ。あなたがあんなつまんない男と結婚してしまうなんて。
(うかつに余計なことをいうもんじゃないわね)。

あんな退屈な新婚旅行に耐えたわね。5ヶ月もご主人の
古文書漁りによくつきあったと思うわ。全くうんざりね。
テスマンは『中世ブラバントの家内工業』を研究のドクトル…
あぁ、まだ教授ではないんだったわね。失礼。
(それにしても『中世ブラバントの家内工業』ですって!)

乗馬もダメ、パーティもお預け、召使なんてとんでもない
なんて話が違いすぎるわよね。そして、なにかといえば
叔母さん叔母さん……ヘッダ、ちょっとしくじったかしら。
刺繍入りスリッパなんてゴミ箱にポイしちゃいなさいよ。

そこへいくとあなたのお父様はやはり偉大ね!
役に立つ暇つぶしのおもちゃをくださったのだもの。
ほんとに、役に立つのをね。

あなた、やっぱり『ヘッダ・テスマン』じゃなくて
『ヘッダ・ガーブレル』の方がしっくりくるもの。

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『ヘッダ・ガーブレル』イプセン著 岩波文庫 270円

--
そろそろ読書感想文にお悩みの方々へ
「人とダブらない」感想を書きやすい本としてもお勧めです。
(会話形式の戯曲なので、ざざーっと軽く読めるのもポイント)

ちなみにわたしの感想。

「今は服にかくれてるからわかんないだろうけど、妻は
新婚旅行でずいぶん太ったんだ」とか「僕が起きたときも
グウグウ寝てたじゃないか」とか余計なことばっかり
義理の叔母に言うダンナなんてぜーーーったいイヤ。
(写本に夢中なのは許す!)(あ2)

本日までのご紹介…37/100冊
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by endoushoten | 2008-08-21 16:03 | 今日の1冊

遠藤書店 夏の文庫100冊 【17】

 じりじりと、暑い日が続く夏。夏バテしていませんか。
何事も、最後はやっぱり体力なのだなぁと、つくづく感じる毎日です。
食生活はパン派な私ですが、ちょっと工夫してみたら、もっとパン食
も楽しくなるのかもしれません。

 
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『美味しくパンを食べよう!』渡邉政子 著 講談社文庫 310円
『東京パン屋さんガイド』東京パン研究会編 廣済堂文庫 340円
 

 パンを料理のつけ合わせだけで済ませるのではなく、料理自体に
パンを使ったり、はたまた、おつまみにしてみたりと、豊富な献立
が盛りだくさんの一冊です。
 パンマニアが、時間をかけて東京中を食べ歩きおすすめする
『東京パン屋さんガイド』もパン好きにはたまらない一冊です。


 夏には、アジアンテイストの料理も、もってこいな気がします。
焼きビーフン、肉ちまき____などなど。

 
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『程さんの台湾料理店』程一彦 著 グルメ文庫 290円
 
 舌の肥えた大阪人をもうならせる台湾料理店 梅田『龍潭』。店主自らが語る料理人になるまでの私的秘話がおもしろい一冊。

 
 そして食卓はいつも一人という方におすすめの一冊がこちら。

 
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『面白南極料理人 笑う食卓』西村淳 著 新潮文庫 200円

 最低気温-80℃の南極で、男たちが考えぬいた、簡単な毎日の
食事。シンプルだけど、美味しそうなものばかりです。(あ1)

本日までのご紹介…36/100冊
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by endoushoten | 2008-08-13 17:03 | 今日の1冊

遠藤書店 夏の文庫【16】

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『百人一酒』俵万智著 文春文庫 210円

また酒かよ、と思われるかもしれませんが、また酒です。

酒にまつわる100のものがたり…と思いきや、勢い余って
108もの短篇が楽しめます。もちろん主役は酒、飲み屋、
そしてユカイな飲兵衛たち。

鼻につくウンチクはなく(ものっすごぉおおおく羨ましい話は
いろいろでてきますが)、きどらず軽妙に綴られる酒の
はなしにつられて、ついつい飲み屋にくりだしたくなるはず。
あぁ大人でよかった!!

日本酒、ワインはいうに及ばず椰子酒なんてものまで
出てくるのもおもしろい。いいお店紹介もたくさんでているので
ついついインターネットで営業時間を検索しちゃったりして。

あ、ただただヨッパライというのでなく、短歌のしりとり、
歌ぐさりのエピソードなど、歌人の粋を感じさせるのも流石。

暑くてやる気のでない休日でも、ゴロゴロしながらこの本を
読んでると、(飲み屋か酒屋限定ではありますが)出かける
気になるんだから大したもんです。
天晴、俵万智!(あ2)

本日までのご紹介…32/100冊

#涼をよぶ”青”の酒、『Sapphire and Ice―ボンベイ・
サファイアのための世界のクールバー&レシピブック』
を借景に…。

読む避暑、飲む避暑。残暑お見舞い申し上げます。
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by endoushoten | 2008-08-13 13:14 | 今日の1冊

遠藤書店 夏の文庫100冊 【15】

休みだから、いつもより時間はあるけれど
ピーピーなる洗濯機やら、メールの着信音やら
にいちいち中断されて、大作に挑むのは
ちょっとムリ…そんな主婦仕事に追われる皆様に捧げる1冊。

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『婦人家庭百科辞典 三省堂百科辞書編集部編』 上・下
ちくま学芸文庫 2,500円

コンパクトな文庫版の百科辞典は場所とらずで狭い台所でも
便利♪ ―というより、資料的価値の高い復刻版。
2005年に出たばかりですが、すでに新刊では品切れになって
しまっていますし、古本でもあんまり見ない文庫です(増刷されにくい
タイプの本じゃないかなぁ…)。

元は昭和12年に刊行された戦前のご婦人向けの啓蒙的百科
辞典。死語もたくさん。知っている言葉でもどひゃーと仰天
させるような説明がついていたり、ぱらぱらページをめくる
楽しみがあります。本当におもしろい用語がたくさんあるのですが
それは買ってからのお楽しみ。…あまり出し惜しみするのも
なんだから、大して面白くないところからひとつご紹介。

「八時間労働制」

労働時間を一日八時間、一週間四八時間に制限する制度で
 ~中略~ 欧米各国ではこれが実施をみているが、我国では
未だ一般的に承認されていない。

(うーん、まだまだ昭和は近い、かな…)


さて、百科辞典を読む面白さを疑似体験するならこちら。

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『脅威の百科事典男 世界一頭のいい人間になる!』
A・J・ジェイコブズ著 文春文庫 490円

著者は「エスクァイア」誌の編集者。
昔はそこそこカシコいつもりだったのに、30半ばではっと
気がつきゃ、扇情的なテレビにうつつを抜かす己の堕落
ぶりよ。あぁ、なんてこと!知を取り戻すんだ!
どうやって?知の宝庫ブリタニカ百科辞典を読破して!!

というようなお話です。Aの項目から徐々に読み進めて
いき、本当に最後の項までたどりつくのは天晴れです。
一緒に読んでいるように、新しい知識にドキドキします。

文庫ながら、700ページ弱とボリューム満点ですが、
とにもかくにも活字への愛で満ち溢れており、読ませます。
書庫のサイズも省みず、ついブリタニカを取り寄せたくなって
しまうかも。

この本に関して興味深い話をみつけたので、
翻訳者である黒原敏行氏のブログをリンクしておきます。

Raven's Nest 出版翻訳者:黒原敏行
 ニューヨークタイムズの誤訳話

こ、これはものすごいオチ……今日はいろんな意味でぎゃふんな本を
ご紹介させていただきました。(あ2)

本日までのご紹介…31/100冊
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by endoushoten | 2008-08-06 15:54 | 今日の1冊

遠藤書店 夏の文庫100冊 【14】

カロッサの文学は、自伝的で、主人公のほとんどが、カロッサ
その人を離れえない。

そして、それは一人の人間の“生の証”としての“内面の記録”
であり、なまの生活を再現したものではない。

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『美しき惑いの年』岩波文庫 カロッサ著 250円

―カロッサが、九年間のギムナージウムの生活を終え
ミュンヘンの大学で医学の勉強を始めたころを作者が
晩年に取り扱った作品。
純粋な一青年の歩みが、描かれている。(あ1)


本日までのご紹介…29/100冊
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by endoushoten | 2008-07-28 16:17 | 今日の1冊

遠藤書店 夏の文庫100冊 【13】

夏休みのニュースで「小学6年生の○○くんが自転車で
日本縦断しました」なーんてのを聞くと
「子どもは時間がいっぱいあっていいなぁ」と
ずれた感想を抱いたり。

大人だって、やろうと思えば自転車旅行くらい
できるもんなんです(普通はやろうと思わないだけで)。

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[写真左]『神に頼って走れ!自転車暴走日本南下旅日記』
高野秀行著 集英社文庫 330円

インド入国祈願のために、自転車で神頼みの旅に
出かけることにした著者。インドくらいすぐ行けばいいのに?
いや、とある事件で入国許可がおりなくなっちゃって、
なんでインドかっていうと珍しい魚がいて、えーとえーと


まるっきり??な方は『怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道』を
お読みください。こちらは集英社文庫のナツイチにはいってます。

根っからの自転車人てことでもなく、足がぱんぱんに
なったり、自転車がパンクしたり、フェリーがとっくに
廃止されていてボーゼンとしたりしながら、東京から
沖縄をめざします。

時に間の抜けた写真もおもしろく、軽快で読みやすい文章
なので読書になじみのない方もおじけずにどうぞ。

なんで自転車で神頼みなの?という疑問に囚われてしまう
方には不向きかもしれませんが、わけのわかんないことが
あるのも旅の醍醐味。

[写真右]『旅は俗悪がいい』宮脇檀著 中公文庫 210円

ホテルの間取り図スケッチは建築家ならでは。
1984年初出の旅行記は時代の変遷をも楽しめます。
どこいっても同じようなサービスは快適だけどおもしろくない。
カオス万歳!


観光地の非日常の歪み、どうかしちゃってる感を
ひしひしと漂わせているものといえば―

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『全日本顔ハメ紀行 記念撮影パネルの傑作 88ヶ所めぐり』
いぢちひろゆき著 新潮OH!文庫 250円

ソフトクリームから水戸黄門まで!恥ずかしがったりバカにしたり
しつつも気になるんですよね、あれ。一人旅だとなかなか
フルに味わえないのが残念です。(あ2)

本日までのご紹介…28/100冊

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ところで棋士の方の高野秀行さん!そろそろまた
遠藤書店ブックカフェイベントなんぞやりませんかー?
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by endoushoten | 2008-07-24 16:28 | 今日の1冊

遠藤書店 夏の文庫100冊 【12】

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『教科書でおぼえた名詩』文藝春秋編 230円

どのページをひらいても、みたこと、よんだことのあるような
名詩がずらり。

改めて心うたれたり、小学校の夏休みの宿題で覚えさせられたなあと
なつかしさがこみあげてきたり。

あのフレーズはなんだっけ…というあなたのために
巻末にはうろおぼえ索引もついています。(さ)

本日までのご紹介…25/100冊
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by endoushoten | 2008-07-24 15:39 | 今日の1冊