遠藤書店 夏の文庫100冊 【2】

つねに”人生の青春”を文学の主題とした作家へルマン・ヘッセ
青春とは、そのものがすでに危機であり、すでに過去は終わって
いるがまだ未来も未確立な状態にある「二重の不在」の時代。

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『デミアン』ヘルマン・ヘッセ著 岩波文庫 150円

そのなかで『デミアン』は一種独特の存在感をもつ友情の物語。
不気味な精密さによって、第一次大戦直後の神経を射あてた
この作品は現代の人々にどのように映るのだろうか。

18歳のころから晩年にわたる全詩集の中でも選りすぐりの作品を
抜粋した『ヘッセ詩集』とあわせて読まれるのも一興かと。

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『ヘッセ詩集』 新潮文庫 180円

夏といえば蛍…夏の100冊ということで思い出したのが
村上春樹の短篇『蛍』。なんだかとてもせつなくなる物語。

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『蛍・納屋を焼く・その他の短篇』村上春樹著 新潮文庫 120円

せつない文学―日本の近代文学も純愛をテーマにしたものが
多数見受けられる。純真な愛の結末はいつも悲劇。
これは世界共通なのでしょうか。ますます、せつない。

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『野菊の墓』伊藤左千夫著 新潮文庫 150円

舞台は江戸川付近の静かな田園地帯。幼い少年少女ゆえの
悲恋を主人公「僕」の立場から細密に描いた作品。

”悲恋”というキーワードですぐ思い出すのが

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『林檎の木』ゴールズワージー著 新潮文庫 150円

主人公の回想から物語は始まり―青年の感じやすく
うつろいやすい心理をみずみずしいタッチで描いた作品です。(あ1)

本日までのご紹介…7/100冊
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by endoushoten | 2008-07-14 15:07 | 今日の1冊
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